東京オリンピック・パラリンピック、そしてホテルはどうなる?
2020年ホテル建設ピーク、そのあとも
東京オリンピック・パラリンピックに向けホテルの新規開業や増床、改築などが一気に加速している。写真は、2019年9月12日に開業予定の「The Okura Tokyo」ホテルオークラ東京からのリブランドとして、二つのコンセプトを持つホテルとして生まれ変わる。(ホテルオークラwebサイトより)
2020年以降の開業が予定されているホテルをいくつか挙げてみる(参考:週刊ホテレス19/06/07号)と、東北地方においては、ホテルメトロポリタン秋田と山形がそれぞれ別館(2021)と新館(2020)を建設。2020年8月月には、共立メンテナンスが2021年を予定して御宿野乃仙台(仮)をオープン予定である。これはドーミーインの和風プレミアムブランドである。
関東では、2020年夏にザ・リッツ・カールトン日光、2021年には、ディズニーランドホテル等を経営するミリアルリゾートホテルズが「トイストーリー」をテーマとした新ホテルを建設する。さらに、横浜では2020年春ハイアットリージェンシー横浜、2022年ウェスティンホテル横浜、2022年12月にはブルガリホテル東京など、オリンピックが終わった後でも建設は続く計画である。
2025年には、大阪万博
オリンピックが終わった後、日本の経済はどうなっていくのかということは、無関心に終わることはできない。外国人旅行客が4000万人を突破するのも現実化してきており、オリンピック直後には景気が低迷するものの大阪万博までにはそれまで以上の好景気が訪れると予想している経済学者も少なくない。1964年の東京オリンピックの6年後に行われた大阪万博。同じ構図が今回の流れになればと期待しているが、圧倒的に労働力が不足している中で、それをどのように解消しながら開催していくのか。ホテル業界においても、人材不足が質の低下にならないような経営手法が求められるようになるのは避けられないことである。
一人ひとりの強みが活かせる人材育成
昨年よりホテル科2年生は、YMCAの子どもたちが参加する夏期キャンプにリーダーとして参加する機会を設けている。子どもたちの安全を守りながら、子どもたちの大変するさまざまな出来事に寄り添い、援助しながら、グループをマネジメントし、グループを成長に導くのがリーダーの役割だ。
ホテルの仕事はともすると単純な労働のように見られる場合があるが、その仕事は奥が深く、人を相手とする仕事であるため、これまでの人との関係性や経験がスタッフの仕事の質に影響してくることになる。
人手不足の業界であるため売り手市場であることは間違いない。しかし、「人手」ではなく「人材(財)」とならねばならず、一人ひとりの付加価値が大切になってくる。
ホテルの業界では、多くの低価格のビジネスホテルがつぎつぎと建設されているが、実際の収益率では、低価格帯よりも付加価値の高いフルサービスのホテルの方が順調に収益を上げているとのことである。
YMCAでは、学生一人ひとりの技術的なスキルを向上させるだけにとどまらず、さまざまな体験や出会いを通した人間教育を行っていく。その一つ一つが付加価値となるはずである。
これからのホテル業界の動向やホテルマンの仕事がわかるオープンキャンパスに参加しませんか?お申し込みはこちらからどうぞ!